チャーハンと俺くん達と要件定義

チャーハン作って!

ある日のお昼のこと。俺くんは言いました「おーい!チャーハン作って!」
俺Aくんは答えました。「ほーい。わかったし!まかせろし!」

そして、俺Aくんは、冷蔵庫を開けて材料をチェックしました。
ふむふむ。玉ねぎOK。しめじOK。人参OK。玉子OK。
おにく・・・おにく・・・おにくないしーー!!
冷蔵庫の中には、お肉が見当たりませんでした。

俺Aくんの作ったもの

俺A「お肉あるし?」
嫁「ないよ」
(´・ω・`)ショボーン

じゃ仕方がないし。
と、俺Aくんは『肉なしチャーハン』を作りました。

・・・ちょっとまったーー!それでいいのか?俺Aくん!
俺Bくんがやってきて言いました。キラーン!

俺Bくんの作ったもの

もういちど嫁に聞こう!
俺B「チャーハン作りたいわけなん。キラーン!」
嫁「キラーンってなにうざっ。あぁ、それならウインナーあるよ?」
(∩´∀`)∩ワーイ

ほら。ちゃんと目的を伝えたら良いねぇ!キラーン!キラーン!
俺Bくんは『ウィンナーチャーハン』を作りました。

ははっ。俺Cくんが笑いながらやってきました。
俺Bくんは甘いなー。ツツジの花の蜜よりも甘いよ!

俺Cくんの作ったもの

俺C「ねぇ。俺くん。どうしてチャーハン作るの?」
俺「ん?あぁ。今日のお昼ごはんに娘ちゃんにチャーハン作ってあげようと思って」

俺C「ねぇ。嫁ちゃん。チャーハンね。娘ちゃんのお昼に作ってあげようかなと思って」
嫁「あぁ。昨日もチャーハンだったから。今日はお魚焼いてあげて?」

俺C「はーい」
俺Cくんは『焼き魚定食』を作りました。
ねー。要望のWhy?を確認しなきゃ甘いってばー。

おいおい。お前ら大切なこと忘れとーばい。
俺Dくんが呆れた顔で言いました。

俺Dくんのつくったもの

俺D「おーい。娘ちゃん。今日のお昼、焼き魚定食とチャーハンとどっちがいーと?」
娘「チャーハンがいい!」
嫁「えー。昨日も食べたから今日はお魚にしない?」
娘「いややー。今日もチャーハンがいい!」
嫁「もぅ。しょうがないねぇ。そこの北九州弁の人、チャーハン作ってあげて。」

俺D「しょうちのすけー」娘「ねぇそれどういういみ?」
そういって、俺Dくんは『ウインナーチャーハン』を作りました。
誰がオーナーなのかを見極めたらいいんっちゃ!

俺B「でもさ、それ、俺が作ったで!」
俺Dくんは呆れた顔で答えました。
「お前のんと俺のんとじゃ意味合いが違うとよ」

惜しいなぁ。
俺Eくんが冷蔵庫を覗きながら言いました。
んー。実に惜しい。

俺Eくんの作ったもの

俺E「あのさ、このハムのほうが賞味期限近いけど、ウインナーのがいいかな?」
嫁「あー。忘れてた。ハム使ってー。ありがとー。」

ちゃんと環境も見て最適なものを選ばなきゃね。
俺Eくんは『ハムチャーハン』を作ることにしました。

まとめ

誰も嘘をいってないのに、色んなものができちゃったよねぇ。
ハムチャーハン作りながら、これって要件定義っぽい!と思ったので書いてみた。

肉なしチャーハンを作ったとしても。誰も悪くないし。間違いではないんだけど。
もっと経験やスキルがあれば、もっと喜んで貰えるものが作れたよね。

  • 質問をするときはWhatだけでなく、Whyを伝えよう
    • 肉がある?だけではなく、チャーハンを作りたいので、肉ある?と聞くことで嫁の代替案が聞けた。
  • 言葉の裏側にある本当の要望を引き出そう
    • チャーハンを作る裏にある、娘の昼ごはんを作りたい、というのが本当の要望だった。
  • 真のプロダクトオーナーの要望を聞こう
    • 嫁は魚がいいと言ったが、娘はチャーハンでよかった。
  • よく状況を見て、最適な案を提案しよう
    • ハムの賞味期限が近いことを伝えたところ、そちらを使うことになった。

エピローグ

すると、娘ちゃんがダッシュでやってきて言いました。
「おとーさん!いっしょにごはんつくろう!
わたしがさんぷんくっきんぐのしゃべるひとで
おとうさんはつくるひとね。はい、きょうはちゃーはんをつくります!」

「あぁ、きょうのひとはきるのがおそいですねー。
みなさん、ちょっとまってくださいね。
ほら、はやくたまねぎきって!」

俺「一緒に作るって、作っとるの俺だけやないかい!(´・ω・`)」

そんなこんなで美味しくハムチャーハンをいただきました!

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