明日から、仕事するー!

昨日、4月1日に株式会社カケハシへ入社した。

明日から仕事が始まるので、ひとつの区切りとして、この3ヶ月半をふりかえっておこうと思う。ちょっと長くなっちゃった。

前職を退職

12月15日付けで前職を退職することになったため、ブログを書いて「転職活動します!」とツイッターにポスト。ありがたいことにたくさんの方が声をかけてくれたり、応援してるよって言ってくれたりして嬉しかった。

外資への応募も少し考えてたけど、こんなに声をかけてくれたので、その中で探すことにした。レイオフじゃないと、こういう形で転職活動をすることもないから、いい経験だなと思いつつ。

カジュアル面談

12月から1月にかけて77社にお声がけいただき、42社とカジュアル面談をした。

  • 自社サービス開発のウェブアプリケーションエンジニア
  • 大阪からフルリモート

という条件だけを考慮して、会社の規模やビジネス領域はしぼらずに、できるだけいろいろな話を聞いてみたいと考えていた。のだけど、すべては難しくて、結局ビジネス領域をある程度しぼって面談を申し込んだ。

「カジュアル」面談とはいえ、わざわざ自分のためにお時間をいただくので、その時間を大切にしたいという気持ちで臨んだ。自分の書いたブログ記事を読んで準備してくださってる方や、自分用に資料まで作ってくださっている方もいて、とても感謝した。

そんな面談が1日に複数入っていたので、ずっと集中しっぱなしで、夕方には仕事をしてたときよりもぐったりしていた。

面談でのお話

面談では、ビジネス・組織づくり・技術のお話を中心にお伺いした。いろいろなフェーズの会社のいろいろなお話が聞けてとても興味深かった。自分からは、これまでの技術的な経験や組織的な経験などを説明して、得意なことや悩むことなどをお話したりした。

事業責任者やCTO、VPoE、リードエンジニアなど、組織をリードしている人から、ビジネスに対する思いや、組織づくり、悩みや課題、などを1on1で教えてもらえる機会はとても貴重で、勉強になるなぁと思いながら聞いていた。

また、ツイッター上で知っている方と「ずっと存じ上げてはいますが、はじめまして」な挨拶をしたり、友人と「改めましてよろしくお願いします」と真面目に話をしたりする場面もあって、新鮮だったし、楽しかった。

3社に応募

カジュアル面談を受けて、いいなぁと思う会社がたくさんあって、どこに応募するか、とても悩んだ。「自分は何をやりたいのか」「数年後にどうなっていたいのか」を、もういちどじっくり考えた。

  • 社員向けのサービス?開発者向けのサービス?一般ユーザー向けのサービス?
  • 開発組織の規模は?〜30人?〜50人?〜100人?200人〜?

どれも面白いなぁとは思いつつ、「一般ユーザー向けサービス」の「開発組織が100人規模」が、いちばん自分のスキルが役に立つ+自分の次のステップになりそう、かなと考え、ビジネス分野も考慮して3社に応募することを決めた。

カジュアル面談で「ぜひ来てほしい」と言ってもらっていたとはいえ、それは一旦忘れて、再度気を引き締めて臨んだ。「ぜひ来てほしい」は「採用面談のハードルを下げておくよ!」という意味ではなく「ぜひ採用面接を乗り越えて来てほしい!」だもんね。

開発組織の規模と課題

話はそれるけど、開発組織の規模と課題は、自分はだいたいこんな感じで認識している:

  • 〜30人くらい
    • 誰でもなんでもやる状態
    • ひとりひとりが見る範囲が広い
    • 「やりたいこと」よりも「やらなきゃいけないこと」に追われる
    • 今後の拡大を見据えてチームとして動き出し始めるところが課題
  • 50人前後
    • 複数チームで協働してプロダクト開発をし始めている状態
    • 専門性を深めるための横串チームがうまれる(QA、SRE、セキュリティなど)
    • チーム間の壁が見え始めるが、メンバー同士の顔も見えているので、まだコミュニケーションは取れている
    • チーム間のコミュニケーション、特に横串チームとプロダクトチームの協働の設計に悩む
  • 100人前後
    • 複数チームで複数のプロダクト開発に取り組んでいる状態
    • 初期メンバーしか知らないことがたくさんあって課題になってくる
    • メンバー同士の顔が見えなくなるので、チーム間の壁が問題になってくる
    • コミュニケーションや会議の増加により開発に当てられる時間が減るのでコミュニケーション・会議体の設計が必要
    • 負債の返済計画が必要になってくる
    • プラットフォームの開発が必要になってくる
  • それ以上
    • 大規模なシステム開発に携わることができる
    • 開発組織自体が複数に分かれ、組織同士の利害関係の調整が必要になってくる
    • システムのリプレースが必要になってくる

どの規模でも共通している課題は「やりたいことに対して全く人が足りていない」。

前職でやり残したこと

前職のCircleCIでは、まずは違いを受け入れようと考えていたので、前々職の楽天で自分がやっていた開発やチームづくりなどを一旦忘れて、CircleCIのやり方を受け入れて開発をしていた。「こういうときはMitzだったらどうするの?」って聞かれたときは「こうしてたよ」とは答えていたものの、基本的にはCircleCIのやり方の中で結果を出しつつ、どうなるのかを観察していた。

1年が過ぎて流れも分かってきたので、2年目からは、もっと貪欲に結果にこだわっていきたいなと思っていたところでのレイオフ。自分の中の楽天のやり方をアンラーニングできて、そこにCircleCIのやり方を学ぶことができたので良かったなぁ、という気持ちはあるのだけど、「エンジニアとして結果にこだわりたい」という気持ちは残ってしまった。

そのため、次は「自分自身がエンジニアとして目に見える結果を出したい」という気持ちが強い。そうは言っても、今持っているチカラを使うだけじゃなくて、周りのエンジニアの影響を受けながら成長したい、という気持ちもあるので、100人前後のフェーズが今の自分がやりたいことと合うなぁと考えた。

オファー承諾

話を戻そう。

とても光栄なことに、3社ともオファーをいただいた。「ここで働きたいな」と思う3社に応募したのと、どこも面接でお会いした方々が好きだったことと、3社ともオファーが魅力的だったのとで、とても悩んだ。ちなみに3社ともに「全部で3社に同時に応募しています。その3社とも同じくらい働きたいと思っています」と最初に伝えている。気になるだろうなと思って。

最終的には、カケハシのオファーにサインすることに決めた。3社ともそれぞれに良かったので、その中のどの特徴を選ぶか?だった。選んだ特徴はこの2つかなぁ。

  • プロダクト開発に集中
    • さきほど書いたとおり「自分自身がエンジニアとして目に見える結果を出したい」という気持ちが強いので、組織づくりや採用・開発プロセスについてはマネージャに委ねて、僕はICとしてプロダクト開発に集中したい
  • ワークライフバランス
    • スタートアップでワークライフバランスというのも変な感じがするけど、僕自身は制限がないとたぶん働きすぎてしまうので、そうならないように会社がある程度「ワークライフバランスを大切に」と言ってくれている方が安心

最初からこの方針を決めてたわけじゃなくて、オファーをいただいたあとに、面接の話を思い出したり、自分の考えを整理していく中で、発見した。という形かな。

カケハシのマネージメント

カケハシの組織マネージメントは、しんでんさん(@t_shinden)がいるから、あんまり心配しなくても良さそうだなーって思っていたところに、3月に、ゆのんさん( @yunon_phys )も入社されて、どうやら僕は、ゆのんさんと一緒に仕事をすることになるみたいなので、嬉しい。一緒にチームを組むことになるエンジニアも、少し面接で喋った雰囲気が、とても好きな感じ。

アジャイルとかスクラムとかは当然のものとして、そのうえで「何を作れるか」に集中できそうで、とても楽しみ。働き始めてみないと分かんないけど。

つながりと感謝

(ここだけ、ですます調になってしまいました)

この3ヶ月半の活動を通して、ほんとうにいろいろな方のお世話になりました。感謝しています。

カジュアル面談で貴重なお時間を割いて、お話をしてくださってありがとうございます。カジュアル面談のお誘いや面談後のお返事で「今回はごめんなさい」とお伝えしたときも、みなさん「いい仕事が見つかりますように!」と温かく応援してくださって、とても嬉しかったです。

オファーをくださった2社にも、本当に感謝しています。採用面談で技術的に踏み込んだ話をしたり、大切にしていることなどを教えてくださってとても勉強になりました。オファーをお断りするときも「とても残念ですけど応援してます!」と言ってくださって、ありがとうございます。

今回、ほんとうにたくさんのいいサービスを知ることができて、素敵な方々とお話することができて、とても嬉しかったです。ありがとうございました。これからもよろしくお願いします。

明日から

明日から、仕事するー!声をかけてくださったみなさんに「あの人に声をかけたのは間違いじゃなかった」と思ってもらえるように、結果にこだわってがんばる。