こんなエンジニアリングマネージャだから仕事がしやすいんだなぁと思う10個のこと

最近、毎日のようにEMのいくおさん( @dora_e_m )とTwitterXでわちゃわちゃしてる。彼のポストを見ていると、ガンプラをつくるかビールを飲むかしかしていないように見えるが、それで合っている。

という冗談はおいといて真面目な話をすると、エンジニアとしての僕は彼と仕事ができている今の時間のことを本当に貴重な時間だと思っている。とにかく仕事がしやすいし、いろいろな気づきを与えてくれるおかげで、自分自身の成長も感じている。

エンジニアリングマネージャとしての知識が豊富でスキルが高いというのはもちろん、人との接し方や日常的なふるまいもとても尊敬できるものなのだ。

そこで今日は、僕が彼とこの3ヶ月間仕事をしていて、やりやすい・尊敬していると感じていることの中から10個だけ簡単に紹介しようと思う。僕からいくおさんへの日頃の感謝の気持ちをあらためて書いておこうと思っただけとも言う(ふだんから伝えてはいるよ)。

あ、そうそう。いくおさんは、チームのエンジニアリングマネージャ兼スクラムマスターとして動いてくれている。

1. ポジティブ

まずいちばん最初に思いつくのは、ポジティブさ。

どんな状況でも、どんなことに対しても、ポジティブな視点で言葉を発してくれる。日常的に「それはいいですね」と言ってくれていたり、大変な状況の場合でも「このチームはすばらしいですね、チームとして乗り越えて成長しているのがとてもいいですね」と言ってくれたりして、場がポジティブな空気に包まれる。

ふつうだったら暗くなりそうなときも、この人が見てくれているチームだと前を向いて進めるだろうなという確信がある。

2. 寄り添ってくれる

どんな意見を伝えても、否定しない。

僕がネガティブな視点を伝えたり、いくおさんと反対の意見を伝えたりしても「まずはじめに、その考えを教えてくれてありがとうございます」から始まる。相手が異なる意見を持っていても否定することなく「私たちは同じゴールを見ているけど、意見が違うだけですよね。お互いの意見を掘り下げて一緒に考えましょう」と寄り添って考えてくれる。

そんな風にして、自分でも意識していない肯定的な意図にいつも気づかせてくれる。また、彼が誰かに対して・何かに対してネガティブな言葉を発しているのを見たことがない。だから、(この人は僕の前ではそう言ってるけど裏では何か言ってるかもしれない)と思うことが全くないのも、個人的には考えることが減ってとてもありがたい。

3. 急に変えない・変わるきっかけをくれる

正直、いくおさんがチームに入ってきたときは、いくおさんから見たら「改善したほうがいいんじゃないか?」と思う点がたくさんあったと思う。それでも「まずはみなさんのやり方を尊重して私が学びます」から始まった。

しばらく観察をして、日常の会話の中やふりかえりの中からメンバーの感じている課題を拾い上げて「その課題を共有してくれてありがとうございます」とポジティブな寄り添いから始まり「その課題に対しては、こういう方法がありますが試してみますか?」と、そのたくさん道具の詰まった引き出しの中から、その場や状況に合った手法を提案してくれる。

そのおかげで、ふりかえってみるとこの数ヶ月でチームの開発の進め方は大きく変わっているのだけど、その道中はストレスがなく、みんなで少しずつ改善してきた実感がある。みんなで改善してきたとは言っても、いくおさんがいてくれなかったらこの場所にはたどり着けていないだろうし、たどり着けたとしてそれはだいぶ先だっただろうと思う。

4. チームの状況に合わせたふりかえりをしてくれる

「ふりかえりの中から課題を拾い上げて」と書いたが、この「ふりかえり」の手法の選択やファシリテーションはいくおさんがやってくれている。チームのメンバーが持ち回りでふりかえりのファシリテーションをするのも自分は好きではあるのだけど、ふりかえりに対する知識や経験の豊富な人がファシリテーションをしてくれるのはとてもいいものだなと実感している。

その週のチームの状況を見て、今の状況に合ったふりかえりを用意してくれるのだ。ちなみに、今のチームは1週間スプリントを採用しているので、毎週ふりかえりがある。今回はどんなふりかえりだろうな?と毎週わくわくしている自分がいる。

チームの状況に合わせたふりかえりをしてくれるおかげで、「ふりかえりの中から課題を拾い上げて」がとても効果的になっている。「楽しかったね!」の中から次を考えたいときはFun Done Learnを選んでくれてるし、「あんまりうまくいかなかったな・・・」という場合はそこからの前向きな学びを得られるようにCelebration Gridを選んでくれている(と僕は感じている)。

5. いいことをいいと言ってくれる

「それいいですね」と、ささいなことでも言葉にしてくれる。僕らはフルリモートで仕事をしているのでSlackでの会話が多いのだけど、そこで言ってくれる。例えば「この件、念のためPdMにお伝えしておきますね!」と言うと「そういう細かな気配りがとてもいいですね」と言ってくれる。なので、自分ではいいと思ってやっていることではあるんだけど(あぁ、もしかしておせっかいかなぁと心配してたけど、言ってよかったんだな)と思わせてくれる。そのおかげもあって、チームのSlackチャンネルは会話が活発になっている。

6. フットワークが軽い

ほんとうにフットワーク軽く「じゃ、あのチームと話をしてきますね!」と行ってきてくれたり、他のチームの人が悩んでるのを見かけたら「その悩み気になるので、ぜひ1on1しませんか?」と話かけて1on1をしている。

僕自身は、他のチームとの会議や1on1などは緊張するタイプなので「いくおさんすごいですね」と伝えたら「椎葉さんの動きを参考にして自分もがんばろうと思ってます!」ってキラキラした目で言われて「えー!(あ、でもこの人本気でそう言ってるな・・・)光栄です!でも、僕のほうがいくおさんを見ていて『いくおさんなら1on1にいくよな』と思って申し込んだりしてるんですよ!」ってなってお互いに笑った。僕ももっとフットワーク軽くいこっと。

7. 1on1で話したいことを用意してくれている

これは、自分が1on1が苦手(苦手なだけで嫌いではない)なのとも関係しているのだけど、マネージャとの1on1で何を話したらいいか考えるのが苦手。なので「何か話したいことあります?」「特にないです」で終わってしまって、ちょっと気まずい空気が流れて、だんだん1on1が開催されなくなっていく感じが過去にあった。ここは、自分がもう少しコミュニケーションスキルを磨かなきゃと思うところではある。

そうなのだけど、いくおさんの場合は「あ、ないですか!じゃあ僕は今日この話をしたいです!」っていつも何かしら話題を用意してくれている。そしてそれがまたいい対話につながって、毎回「今日も1on1楽しかったな」ってなる。

また、1on1で話した内容自体は公開されているので、メンバー同士でたまに見たりしていて「いくおさんとの1on1でそこ気になってるって言ってたよね?モブプロしない?」って気になりを解決するきっかけにもなってたりする。(プライベートな話や、内面の吐露をして言ってほしくないことは書かれていないバランスも絶妙)。

8. 知識に裏付けされている

こういった行動が、すべて知識に裏付けされているところにも安心感がある。思いつきや好みじゃなくて、知識に裏付けされてるのだ。だから「どうしてこのような発言ができるのですか?」と聞くと「それは、こちらの本に書かれているこの言葉が参考になりますよ」と教えてくれる。

僕が好きなのは、その知識を盾にして押し付けてこないところ。「この本にこう書かれているからそうしましょう」って言われたことは一度もない。自分の言葉で「こういう課題に対しては、このような手をうつと良さそうだと思っているのですがどうでしょう?」って言ってくれる。そしてその提案の源泉を尋ねると「このような言葉がありますよ」と教えてくれるのだ。

いくおさんの本棚は圧巻

ikuodanakaの本棚 (ikuodanaka) - ブクログ

9. 組織全体の流れを見ている

ここまでチームの中の人の気持ちの流れについての話ばかりだったので、ちょっとひいて見てみると、EMとしての視野が広く組織全体の流れもよく見ているところも、仕事がしやすい理由のひとつだなと思う。

自分たちは組織全体の中でどういう動きをするべきか。この組織で次に求められるのはどういう行動か。この先の案件を考えるとあのチームのEMと挨拶をしておいたほうがよさそう。来年のプランを考えると採用はこれくらいのプランでやっていかなきゃいけない。でも、チームの文化を壊さずに拡大していかなきゃいけないからエンジニアに相談しよう。別のチームのサポートをしたほうが会社全体にとっていいから、いったんPdMと相談してみよう。

そういったことを高いスキルでやってくれるので、僕は完全に背中を預けて「いくおさんがそういうならそうなんだろうな」と思える状態になっている。もちろん、気になりがあったら質問をして「いい質問ですね。ありがとうございます」から始まる確信がある。

10. "エンジニアリング" マネージャである

いくおさんは、"エンジニアリング" マネージャだなって思う。

うちのチームはエンジニア同士で毎日モブプロをやっているのだけど、そこにちょくちょく遊びに来てくれる。そして、技術的なキャッチアップをしてくれている。このチームではこういう技術を使っているんだな、この技術を採用した理由はこういうことか、で、実際にこのあたりが便利に使えていて、このあたりが課題に感じているんだな。と。こまかい部分に口を出してくるわけじゃなくて、単純にエンジニアとしての興味から「ここはどうしてこうなってるんですか?」「なるほど!それはすごいですね!」みたいな話をしている。

そんな風に、エンジニアとしての肌感を持ってくれているので、エンジニアとプロダクトマネージャとで話をしているときに、両方の目線を持った第三者目線で話をしてくれて、とてもありがたい。また、技術的な問い合わせが他のチームからあったときも、エンジニアにすべてプロキシするのではなくて、ある程度情報を整理してから教えてくれる。

この情報整理も、下手な人がやると逆に情報が分からなくなって困るのだけど、いくおさんの場合は技術的なことを理解してくれていて、必要な情報を必要なタイミングで教えてくれるのですごいなぁと思う。また、判断がつかない場合は素直に「判断がつかない」と助けを求めてくれるので、そこも信頼できる。

こういう記事を書きたいと思わせてくれる

そんなわけで、いくおさんと一緒に仕事をはじめてからの3ヶ月間、毎日すごいなぁ・仕事がやりやすいなぁと思いながら眺めている。こういう記事を書きたいと思わせてくれるのも、いくおさんだからかなと思っている。

詳しいことはいくおさんのnoteに書かれているのでそちらを見たらいいと思う↓

あ、まちがえたこっち↓

note.com