組織を改善するときは足すより引く感じで

僕は数年前に改善グループってのを立ち上げて、部内の他のグループに行ってそこの改善を手伝うみたいな活動をしてる。開発の進め方の改善をしたり、アーキテクチャーの改善をしたり、他のグループの人どうしをつないだり、とか。そういう感じのこと。

そしたら、この前「うちの部署の改善活動の参考にしたいから、意見交換しようー」って、他の部署の人が話をしに来てくれて、そのおかげでぼやーっと感覚でやってた自分の頭の中が少し言葉にできたのでメモ。

良くないの

こういうのは良くないよねーって話をしたのが。

上からの指示で改善活動をさせられてるけど意味分からん。

みたいなの。

良くないの2

でも、こういうのも良くないよねーって話をしたのが。トップダウンじゃうまくいかないから現場を中心にしよう!ってことで

「ぜひ自分たちで問題と思ってるところを出して、それを改善する方法を考えて、実施してください!」みたいなの。

結局それって全部現場に丸投げして負担増やしてるだけじゃん。てか、それできるならやってる。

じゃあどうするの?

トップダウンでもだめ、ボトムアップでもだめ、じゃあどうするの?って考えてみると、今僕がいる部署は、両方からだなーって話をした。

現場の意見を元に、組織として方向性を決めて、その改善活動をサポートして、結果を評価する。みたいなの。たぶん、改善活動って組織全体の活動なんだろうなー。

現場の意見を元に

そもそも現場のみんなは改善したくないというわけじゃなくて、何かしら改善したいと思ってる。

話を聞きに行くと、みんな「テスト改善したいんですよねー」とか「開発プロセスをもうちょっと整理したいな」とか「レガシーなんとかしたい!」とかいっぱい意見が出てくる。

組織として方向性を決めて

そんな風に色々意見を持ってるのに、なかなか自分たちで行動にうつすのって難しい。なんでかっていうと、それよりも優先することがあって忙しいから。その忙しさが減らない状態で改善をしようって言っても無理なんよね。

だから、トップが「組織の方針として」現場から出てきた意見の中から例えば「テストの自動化をする」ことを組織の目標に入れる。

その改善活動をサポートして

組織の目標に入れることで何をするかって言うと、「じゃ、それを改善をしてね!」ってやることを足すというよりも「あなたたちの出してくれたこの改善案は組織としての方針にしたので、他の何かの優先度を下げていいから!」って現場の忙しさを引いてあげることで、改善するために必要な場所を作りだす。という感じ。

そのへんで「テスト自動化について聞きたいことあったら、この人に聞いたらよいよ。他のグループがどうやってるかとか色々知ってるからー」って僕は紹介されて行ってくる。

結果を評価する

あとは、その活動もサービスの売上を伸ばしたりするのと同じように「組織に対する貢献」として評価されるようにして、その活動で給料があがるようにする。大切。

まとめ

ということで

  • 現場のみんなが改善したいなって思っていることを元に
  • 組織として方向性を決めることで組織としても価値があることを認識して
  • サービス開発のバックログの中でその改善活動の優先順位を上げることで
  • 改善したいことを実行にうつすことができる場を作りだして
  • その活動を評価して給料があがるようにする

といった感じかな。全体の活動になってる。