これからの時代に求められるアジャイルな組織づくりとリーダーシップ

アジャイルリーダーシップ

を翻訳者の一人であるヒロオカさんにいただいて読みました。ありがとうございます!今の自分にグサッとくる内容でとてもとても良かった。今後の自分の行動も変わりそうです。今日から数日後の11月22日に発売されます

www.kyoritsu-pub.co.jp

読みやすかった

著者は SCRUMMASTER THE BOOK を書かれたズージーさん

ズージーさんの本自体が読みやすいのと、あと、ユーザベースさんの翻訳が読みやすいのとで、とても読みやすかった。英語の言い回しって日本語にすると分かりにくかったりするけど、そういうのがなくて、自然に読むことができた

アジャイルリーダーシップ?

「アジャイルリーダーシップ」ってタイトルを見たときは、アジャイルなチームのリーダーの話なのかな?スクラムマスターはこうあるべきだよとかって話?と思ったのだけど、読み始めてみるとそうじゃなくて、もっと大きな話だった

それは

  • これからの時代に求められるアジャイルな組織づくり、と
  • そこで必要になるリーダーシップ

の話。組織もリーダーシップもこれまでとは全然違うことを大切にする

だから、読むと良いだろうなと思うのは、開発チームのリーダーだけじゃなくて、組織の中でリーダーとして動いている人(マネージャー、ディレクター、経営者、起業家など)、それから、組織レベルでアジャイルにしていきたいと考えている人

特に、組織を変えていこうとしているけど、これまでの文化による難しさに直面している人や、フラットな組織などのように社内で前例のない組織づくりをしていこうとしてる人には、何かしらヒントになることがあると思うのでおすすめかなぁ

リーダーたちの戸惑い

第3章の「組織の進化」を読みながら、同世代のリーダーたちのことを思い出してた。そりゃ戸惑うよなぁ、と。自分たちがそれまでメンバーとして育ってきた組織と、リーダーになってから求められている組織が違うから

個々人の目標設定やKPI、プロセスを重視する知識型の組織2.0で、リーダーの背中を見て育ってきた人たちが、今リーダーになっていて

でも、そこでリーダーとして求められているのは、自分が育ってきたような組織づくりではなくて、アジャイルな組織である組織3.0に向かう組織づくり。それをリードしていくことが求められている

だから、そういった組織づくりのために、これまでの経験だけを頼りにするんじゃなくて、常に知識を更新しておいて、今何が必要なのかを観察して適応していく必要があるんだろうな

そんなことを考えながら読んだ

なんでグサッときたの?

いやー。今の自分は「組織のことはマネージャーに任せたい」というスタンスで。自分は開発に集中したいなぁと思ってるんだけど「チームとして少しでも良いものを届けることを考えたら、自分の持っているリーダーシップも磨いて使っていく方がいいって分かってるよね?」って言われてるようで、グサッときた

「それは自分の仕事じゃないから」とか思わずに、もうちょっと踏み込んでみるのもいいのかなぁ。ちょっとずつ考えてみようかな

自分自身の戸惑い

僕自身も、組織2.0で成長してきて、今いる組織は組織3.0のグリーン組織に近い組織(ティール組織の話も出てくる)なので、そこで戸惑いがある

気付かされたのは、僕はどちらかというと待つより引っ張るスタイルなんだなってこと。でも、今の組織は、信頼から始まって待つスタイル。「他の人が常によりよい解決策を考え出すと信頼すること」が根底にあって、全てが自分たちの判断に委ねられている。それを良いなと思いつつも、これまでとの違いに多少の戸惑いがある

そんな中で、傾聴や、リーダーとしてどのようなコンピテンシーを備えるべきか、システムとして捉える、正解も不正解もなく単に視点が違うだけなど、知っているつもりになっていたことも再度確認することができて「いや、自分できてないな」ってなって、とても良かった

アジャイル人事、脱予算経営など

それから、第二部では、リーダーシップの話だけじゃなくて、組織の中でどう文化を変えていくか、アジャイル人事、脱予算経営などの話題にも触れられていて、なるほどなぁ、これが組織全体としてアジャイルになるってことなのねってなった。人事は確かに会社の文化づくりの土台を担ってくれる存在だな

強調されていること

ひとつ、この書籍の中で繰り返し言われていて、僕も好きだなって思ったのが「プラクティス、コンセプト、モデルにはすべて、最適な時と場合があります」ということ。組織の状況に合わせて有効な手は異なるので、今の組織に何が必要なのかを考えて一歩ずつ忍耐強く進んでいくのがいいというのは確かにそう

たとえ現在の状況があなたが組織に夢見ることや願うことからかけ離れていても、リーダーが先を行くのは一歩だけであるべきです

面白かった!

ということで、とてもズキズキしながら読んだし、色々な気付きがあって、とても良かった!おすすめの一冊です。興味のある方はぜひ手にとってみてください!11月22日発売です!